英語で温度を伝える際は、単位や表現の違いに注意しないと、思わぬ誤解を招くことがあります。
この記事では、摂氏・華氏の使い分けから、マイナスや小数点の読み方、天気に関する自然な英語表現まで、実用的なポイントをわかりやすく紹介します。
摂氏(Celsius)と華氏(Fahrenheit)の違い
英語では、温度の単位が国によって異なります。
特に摂氏(°C)と華氏(°F)の違いは、正確なコミュニケーションのために押さえておきたいポイントです。
摂氏(°C)とは?
・英語では “Celsius” と読む
・日本を含む多くの国で使われる温度単位
・水が0°Cで凍り、100°Cで沸騰する
・天気予報や日常生活では摂氏が一般的
華氏(°F)とは?
・英語では “Fahrenheit” と読む
・主にアメリカなどで使われる温度単位
・水が32°Fで凍り、212°Fで沸騰する
・アメリカの天気予報では華氏が標準
温度換算の計算式と比較表
摂氏と華氏では同じ温度でも数値が大きく異なるため、感覚的にピンとこないこともあります。
以下の比較表で、代表的な気温が両単位でどう表されるかを見てみましょう。
温度 | 摂氏(°C) | 華氏(°F) | 状態 |
---|---|---|---|
凍る温度 | 0°C | 32°F | 氷点下(水が凍る) |
快適な室温 | 22°C | 72°F | エアコンの設定温度など |
暑い日 | 30°C | 86°F | 夏の晴れた日 |
非常に暑い | 40°C | 104°F | 熱波レベル |
寒い日 | -5°C | 23°F | 冬の朝など |
The temperature reached 30 degrees Celsius by noon, and everyone was sweating.
正午には気温が摂氏30度に達し、みんな汗だくでした。
It’s only 30 degrees Fahrenheit outside. Don’t forget your coat!”
外は華氏30度しかありません。コートを忘れないで!
換算式の目安
摂氏と華氏の違いを理解するには、換算式を知っておくと便利です。
華氏 → 摂氏:(°F−32)×5÷9=°C
【例】
華氏68°Fを摂氏に変換する場合: (68 − 32) × 5 ÷ 9 = 20°C
摂氏 → 華氏:(°C×9÷5)+32=°F
【例】
摂氏25°Cを華氏に変換する場合: (25 × 9 ÷ 5) + 32 = 77°F
温度を伝えるときは、”degrees Celsius(摂氏)” や “degrees Fahrenheit(華氏)” をつけることで、誤解を防げます。
英語で温度を伝えるときの基本ルール
ゼロ度の表現
ゼロ度は “zero degrees” と表現します。
- zero degrees Celsius
摂氏0度 - zero degrees Fahrenheit
華氏0度
“zero” だけでは温度なのか数量なのか曖昧になるため、状況に応じて “degrees” をつけるのがポイントです。
It dropped to zero degrees last night.
昨夜は0度まで下がりました。
マイナスの温度の言い方
“minus” や “below zero” を使って氷点下を表現します。
これらは「0度より低い=氷点下」の意味です。
- minus three degrees
マイナス3度 - three degrees below zero
氷点下3度
どちらも同じ意味ですが、”minus” は数字の前に、”below zero” は後ろに使うのがポイントです。
It’s minus ten degrees Celsius this morning.
今朝は摂氏マイナス10度です。
The temperature dropped to five degrees below zero last night.
昨夜は気温が氷点下5度まで下がりました。

Auntie
“negative five degrees” という言い方もありますが、日常会話では “minus” の方が一般的です。
小数点のある温度の読み方
英語では小数点を “point” と読みます。
これは日本語の「てん」や「コンマ」にあたりますが、英語では “point” 一択です。
- 36.5°C
thirty-six point five degrees Celsius - 98.6°F
ninety-eight point six degrees Fahrenheit
0.5 は英語で “point five” と読み、”point” の後は数字をそのまま読み上げるのが基本です。
My body temperature is thirty-six point five degrees Celsius.
体温は摂氏36.5度です。
The average human body temperature is ninety-eight point six degrees Fahrenheit.
平均的な体温は華氏98.6度です。
天気に関する英語表現のバリエーション
文脈による意味の違い
英語では、天気や気温に関する表現が比喩的・感覚的に使われることが多く、話し手の地域や個人差によってニュアンスが変わります。
“It’s freezing.” は、実際の氷点下にも、比喩的な「すごく寒い」にも使われます。
“It’s hot.” は、地域や体感によって25°Cでも40°Cでも使われることがあります。

Auntie
不安なときは、具体的な数値を確認するか、聞き返すのが安心です。
英語で表す「暑い」「寒い」天気の表現
暑い天気の表現
英語表現 | 日本語訳 | 気温の目安 | ニュアンス・使い方例 |
---|---|---|---|
It’s boiling hot. | めちゃくちゃ暑い | 35°C以上 | 湯が沸くほど暑い |
It’s sweltering. | 蒸し暑い | 30〜35°C | 湿度が高く不快 |
It’s scorching. | 焼けつくように暑い | 35°C以上 | 太陽が強くて熱い |
It’s blazing. | 炎のように暑い | 35°C以上 | 口語的・強調表現 |
It’s hot and sticky. | 暑くてベタベタする | 30°C前後 | 湿度が高く汗ばむ |
寒い天気の表現
英語表現 | 日本語訳 | 気温の目安 | ニュアンス・使い方例 |
---|---|---|---|
It’s below freezing. | 氷点下 | 0°C未満 | 天気予報や客観的な状況でよく使う |
It’s chilly. | 肌寒い | 約10°C前後 | 軽く寒い |
It’s freezing cold. | 凍えるほど寒い | 0〜5°C前後 | 強調表現・体感的にかなり寒い |
It’s bitterly cold. | 厳しい寒さ | 氷点下〜5°C | 風が痛いような寒さ |
It’s nippy. | ちょっと冷える | 10〜15°C前後 | 口語的・軽い寒さ |
最後に
英語で温度を正しく伝えるには、単位の使い分けや表現の選び方が欠かせません。
ビジネス英語や日常会話で役立つ温度表現を身につけて、誤解のないスマートなコミュニケーションを目指しましょう。

ほぼ日々英語管理人レイジーれいじのおばAuntieです。
現役英会話講師。英検1級。TOEIC975点。れいじの学習を応援中です。
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