料理で英語が身につくのか?
料理が好きな人にとって、英語学習はぐっと身近なものになります。
レシピに登場する単語は実用的でイメージしやすく、食材や調理法を通じて自然に語彙が増えていきます。
さらに、動画や記事を繰り返し視聴・読解することで、リスニング力や単語の定着にもつながります。
このブログでは、「なぜ料理を通じた英語学習が効果的なのか」をわかりやすく解説し、初心者でも取り入れやすい学習のヒントやおすすめの番組をご紹介します。
料理で英語学習が人気の理由
実用性が高い
料理で使う英語は、日常生活で役立つフレーズや語彙が中心です。
買い物の場面で必要な表現や、調理手順の説明、タイミングを伝える言葉など、実際の生活に直結するためすぐに活用できます。
視覚的に理解しやすい
調理工程は映像や写真で示されることが多く、たとえ聞き取れなくても動作や材料から意味を推測できます。
視覚情報がリスニングの補助となり、理解を助けてくれるのも大きな魅力です。
楽しく続けられる
好きな料理を通じて学ぶことで、学習のモチベーションを維持しやすくなります。
さらに、完成した料理を家族や友人に振る舞える達成感もあり、学びと楽しみを同時に味わえるのが特徴です。
英語字幕付き動画が豊富
YouTube などには英語字幕を利用できる料理動画が数多くあります。
最初は字幕付きで理解を深め、慣れてきたら字幕なしで挑戦することで、段階的にリスニング力を鍛えることができます。
初心者向け|学習プラン
目標は、英語のレシピを読めて、簡単な説明ができるようになることです。
以下のステップを順番に進めることで、楽しみながら英語力を伸ばしていきましょう。
Step 1:短いレシピを選ぶ
- 英語レシピをひとつ選ぶ
材料が少なく、工程がシンプルなものがおすすめです。 - 知らない単語を3~5個メモする
すべて調べる必要はありません。
料理に必要そうな単語だけをピックアップしましょう。
【プラスα】 レシピを要約する
材料と手順を5行以内で英語にまとめると、重要な表現が見えやすくなり、ライティング練習にもなります。
Step 2:動画を活用する
- 英語字幕付きで視聴する
字幕を見ながら、動作と単語を結びつけます。 - 字幕なしで再挑戦する
慣れてきたら字幕なしで視聴し、耳だけで理解できるか試すことで、リスニング力が鍛えられます。
【プラスα】 シャードイングしながら動画視聴
調理動画の説明を短いフレーズごとに繰り返し、声に出して同じリズムで真似します。リスニングと発音の両方を鍛えられます。
Step 3:実際に作る・イメージする
- 材料名や動作を英語で声に出す
全部英語で説明する必要はなく、”mix” “cut” “boil” など基本動作だけで十分です。 - わからない表現は後でまとめて確認する
調理中に止まらず、後で調べる方がストレスなく続けられます。
【作らない人向け】調理手順をイメージする
「もし自分が作るならどうするか」を頭の中でシミュレーションすると、理解が深まります。
Step 4:アウトプットで定着させる
- レビューを読む
他の人の感想を参考にして、表現を学びます。 - 短い英語レビューを書く
3〜5文程度でOK。【例】It was easy to cook and tasted great!
※ 実際に食べていなくても “It looks delicious. The steps are easy to follow.” など、見た印象で短い架空レビューを書いてみましょう。
【プラスα】 友人に英語で説明してみる
作り方を口頭で説明することで、実際に使う表現が定着します。相手がいない場合は、Copilot や ChatGPT などのAIツールを活用すればアウトプット練習が可能です。
覚えておきたい基本語彙とフレーズ
料理レシピには、頻繁に登場する基本的な単語や表現があります。
事前に押さえておくことで、英語レシピを読むときの理解がぐっとスムーズになります。
食材
最もよく使われる食材(ingredients)の名前なので、まずはここから覚えると安心です。
- onion(玉ねぎ)
- garlic(にんにく)
- tomato(トマト)
- chicken(鶏肉)
- egg(卵)
- flour(小麦粉)
- sugar(砂糖)
- salt(塩)
- pepper(こしょう)
- butter(バター)
調理動詞
動作を表す動詞は、レシピ理解のカギ。
動画を見ながら動作と単語を結びつけると覚えやすいです。
- chop(刻む)
- slice(薄切りにする)
- dice(角切りにする)
- stir(かき混ぜる)
- mix(混ぜる)
- whisk(泡立てる)
- boil(ゆでる)
- simmer(弱火で煮る)
- fry(揚げる/炒める)
- bake(焼く)
時間・分量表現
分量や時間の表現は、料理の成否を左右する重要ポイントです。
- minutes(分)
- hours(時間)
- tablespoon(大さじ)
- teaspoon(小さじ)
- cup(カップ)
- pinch(ひとつまみ)
- a little(少し)
- a lot(たくさん)
測量システムの違いに注意
日本と海外では計量の基準が異なるため、同じ “cup” でも容量が違う場合があります。
事前に基準を確認しておくことで、分量の失敗を防げます。特に “tbsp / tablespoon(大さじ)” や “tsp / teaspoon(小さじ)” は日本の単位と異なるため注意が必要です。
基本の換算
✓ 小さじ(tsp / teaspoon) = 5 mL
✓ 大さじ(tbsp / tablespoon) = 小さじ × 3 = 15 mL
✓ カップ(cup) = 大さじ × 16 ≈ 240 mL (237 mL / 240 mL が混在するため、レシピ表記に注意)
これらを覚えておくだけで、海外レシピを再現するときの失敗がぐっと減ります。
便利なフレーズ
料理レシピでよく使われる表現を覚えておくと、英語レシピの理解がぐっと楽になります。
以下は頻出フレーズとその意味です。
- Preheat the oven to 180°C.(オーブンを180℃に予熱する)
- Add a pinch of salt.(塩をひとつまみ加える)
- Cook for 10 minutes until golden brown.(10分ほど、きつね色になるまで調理する)
- Taste and adjust the seasoning.(味見をして、調味料を調整する)
- Let it rest for 5 minutes before serving.(提供する前に5分ほど休ませる)
温度表記に注意
海外レシピでは温度が ℉(華氏)で書かれていることもあります。
必要に応じて ℃(摂氏)に換算しましょう。
| 華氏 (℉) | 摂氏 (℃) | 用途の目安 |
|---|---|---|
| 300℉ | 約150℃ | 低温でじっくり焼く(チーズケーキなど) |
| 325℉ | 約160℃ | やや低温の焼き菓子 |
| 350℉ | 約180℃ | 標準的なオーブン温度(ケーキ、クッキー) |
| 375℉ | 約190℃ | 少し高めの焼き菓子、ロースト野菜 |
| 400℉ | 約200℃ | ローストチキン、グラタン |
| 425℉ | 約220℃ | 高温でのロースト、ピザ |
| 450℉ | 約230℃ | 強めの焼き料理、パンのクラスト作り |
このようなフレーズを覚えておくと、レシピを読むだけでなく、実際に調理するときにも役立ちます。
学習を加速するコツ
動作+対象で覚える
語彙は動作と対象をセットで覚えると、すぐに使える表現になります。
【例】chop + onion → chop the onion
動詞を中心に記憶すると、応用が効きやすいです。
「見て覚える」から「やって覚える」へ
映像で調理工程を見たら、実際に手を動かしながら声に出してみましょう。
動作と音が結びつくことで、記憶に残りやすくなります。
字幕の段階的活用法
- 英語字幕ありで視聴し、意味を確認する
- 英語字幕を消して視聴し、耳だけで理解を試す
- 音声のみで聞き取り、要点をメモする
同じ動画を繰り返し使うことで、聞き取り率の変化をチェックでき、リスニング力が着実に伸びます。
語彙カードは例文付きで作る
単語だけでなく、短い例文を一緒に覚えると効果的です。
【例】whisk — Whisk the eggs until frothy.
文脈とセットで覚えることで、自然な使い方が身につきます。
発音のコツ
動詞は現在形で覚えるのが基本ですが、レシピでは命令形が多く登場します。
【例】Chop the onion.
命令形のリズムを練習すると、聞き取りやすく、発話もしやすくなります。
おすすめの英語料理チャンネル
英語で料理を学ぶ際に役立つ、初心者向けの動画チャンネルをまとめました。
どれも「聞き取りやすさ」「視覚的なわかりやすさ」「実用的な語彙」がポイントです。
| YouTubeチャンネル名 | 特徴 |
|---|---|
| Tasty | 短いクリップ形式で、映像中心。視覚的に理解できるので、英語が苦手でも楽しめます。 |
| Jamie Oliver | 聞き取りやすい発音で、日常的な表現が多く使われています。初心者でも理解しやすい内容です。 |
| Laura in the Kitchen | 家庭料理が中心で、日常生活に役立つ語彙が豊富。実用性が高いのが魅力です。 |
| Food Wishes | Chef John のユーモアあふれる解説が特徴。楽しく学べるので、継続しやすいコンテンツです。 |
よくあるつまずきと対処法
英語学習を料理で進める際にありがちな課題と、その解決法をまとめました。
聞き取れないときの優先ワード
聞き取れない
- 材料と時間など重要ワードにフォーカスします。
- すべてを聞き取ろうとせず、要点を押さえることが大切です。
語彙定着の工夫
語彙が覚えられない
- 実際の料理体験と結びつけて覚えましょう。
- 視覚と動作が強力な記憶の手がかりになります。
継続のコツ(小さな目標設定)
続かない
- 「1週間で新しい料理1品」という小さなノルマを設定。
- 失敗しても英語学習の一環と捉えれば、気楽に続けられます。
最後に
まずは短い英語レシピを1つ選んで、動画を1本見て作ってみましょう。
続けるほど身についていくので、毎週1品のペースで楽しんでください。

ほぼ日々英語管理人レイジーれいじのおばAuntieです。
現役英会話講師。英検1級。TOEIC975点。れいじの学習を応援中です。




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