試験日が迫っているけれど、最後に内容を再確認しておきたい!
2024年6月2日は、2024年度実用英語技能検定(英検®)の第1回検定です。
受験者の皆さんはもう知っていると思いますが、今回のテストから内容が変更されます。
- どこが変わるのか?
- どう対策すればいいのか?
英検®ウエブサイト 問題形式リニューアルサイトを参考に、特に大きく変更されるWriting 問題の書き方のコツをお伝えします。
※2024年5月現在の情報に基づきに作成しています。
※最新情報は英検®公式ウエブサイトをご確認ください。
2024年度英検® 何が変わる?
簡単に言うと
- Reading【リーディング】問題数の削減(3級は変更なし)
- 2題になる Writing【ライティング】問題
- Speaking【スピーキング】の変更(準1級のみ)
これらの変更に伴い、準2級・3級では試験時間も延長されます。
各級の詳しい変更点については過去のブログを参考にしてください。
2024年度英検®準1級の変更点
大問1の単語問題が多いという指摘が長年あり、今回のリニューアルで問題のバランスが調整されています。
難易度に変わりはありませんが、速読と論理的読解力は必要です。
Reading 問題
2級の Reading 問題はこれまでの全41問か31問へと減ります。
- 大問1 短文の語句空所補充問題 7問削除
- 大問3 長文の内容一致選択 3問削除
大問1の単語問題が減りますが、Wiritng 問題の増加により、書いて単語力や文法力が試されるようになっています。
Writing 問題
英作文の問題を1題から2題に増えます。
- 要約(新規追加)
- 意見論述(従来通り)
Speaking テスト
英検®の2次面接で、受験者自身の意見を問う質問(No. 4)に『話題導入文』が追加されます。
以前は、No. 4で社会的な質問が突然聞かれていましたが、『話題導入文』で知識や背景の説明が加えられることになりました。
これまでより答えやすくなると考えられます。
2024年度 追加 英検®準1級 Writing 問題 『要約』
200語程度の英文を読んで、60-70語に要約します。
英検®準1級レベルの英文なので、新聞記事や論文、学術的な内容が多いかと予想されます。
『要約』問題が、『意見論述』問題より先に出題されるようです。
英検®準1級 Writing 問題 『意見論述』
TOPICについて自分の意見と理由を含んだ120-150語の英作文を書きます。
4つPOINTSが提示されるので、そのうち2つを必ず参考にしなければいけません。
これまで同様、序論、本論、結論という構成で書く必要があります。
『要約』『意見論述』の目標時間はそれぞれ約20分を目途に取り組みましょう。
リニューアルされた Writing 問題について徹底解説
採点と配点
解答は4つの観点で採点されます。
- 内容 … 『要約』問題において、写しではなく要約になっているか。具体的に書いているか。
- 構成 … ディスコースマーカー(つなぎ言葉)を用い、各段落の組み立てや流れを分かりやすく表現できているか。
- 語彙 … 英検®準1級(B1)にふさわしい単語を使えているか。
- 文法 … 意味が通じないような文法の間違いはないか。
各0-4点で採点されれ、満点は16点です。12点以上を目標に設定しましょう。
『意見論述問題』での序論、本論、結論は【構成】へ影響し、同じ主語を繰り返し使うなどは【文法】でマイナス評価となります。
I don’t think … などの短縮された形はカジュアルな書き方なのでNG!
I do not think … などフォーマルに書くようにしましょう。
要約とは?
元の文章から大切な点(要点)を抜き出し、自分の言葉でまとめること。
文字数を減らすために英文を削るのではありません。
そのまま写しても要約とはならないので気をつけてください。
『要約』問題のポイント
英検®ウエブサイト 問題形式リニューアルサイト 出題例によると、英文を読んで60-70語(原文の1/3の量)を目安に要約するという指示になっています。
各段落を1文(または2文)にまとめると、全体が3-4文で構成された要約文となります。
無用の段落はないので、必ず全ての段落の内容を入れた文章を作りましょう。
『要約』問題の書き方のコツ
コツ①:全体と各段落の主旨を把握する
文章全体を読み、筆者が伝えたいメッセージは何かを探しましょう。
全体の内容を把握するためにも、各段落を注意深く読むことも大切です。
- 第1段落:文章の導入 5W1Hを意識して読む
- 第2段落/第3段落:異なる立場での展開 対比内容を把握する
単語や文法が分かる = 訳せる でしかありません。
要するに筆者が言いたいのはズバリ何かを、捉えるように読み進めましょう。
コツ②:自分の言葉でまとめる
力を正確に測るため、丸写しでは要約にならないよう、問題が作成されています。
抽象的・一般的な言葉や総称に変える
具体的な表現を抽象的な表現や一般化した言葉に、数字や固有名詞も総称に言い換えます。
問題例:固有名詞 the Natural History Museum
解答例:総称 national museums
問題例:具体的 an average of 70 percent
解答例:抽象的 significant
参考:英検®ウエブサイト 問題形式リニューアルサイト 出題例 解答例
不要な情報は省く
具体例や補足説明はあくまで理解のための情報なので省きます。
問題例:From the 1980s to the early 2000s
解答例:詳細過ぎる内容で重要ではないので不要
参考:英検®ウエブサイト 問題形式リニューアルサイト 出題例 解答例
各段落にはそれぞれの大切な意味が含まれているので、重要なポイントは必ず盛り込みましょう。
コツ③:英文の流れを生かす
問題の英文には因果関係や論理展開がありキーセンテンスが存在します。
この構造は変えず、本文の流れに合わせつつ、よりシンプルにするイメージで要約しましょう。
ディスコースマーカーを探す・使う
ディスコースマーカーは『つなぎ言葉』と言われますが、英文の流れを示す『目印』のことです。
- therefore
- in addition / additionally
- besides
- yet
- however
- although
- despite
- on the other hand
- while
- as a result
- in conclusion など
これらのディスコースマーカーを見逃さないように読みましょう。
また、要約する時に使うことで、文章が読み取れたうえで、論理的な展開で書けていると評価されます。
英検®では問題用紙に書き込んでもいいので、見つけたら〇や下線などの印を付けるといいですね。
対策
英検®2級【2024年度ライティング問題】対策でも説明しましたが、もう一度確認してみましょう。
言い換え(パラフレーズ)の力を磨く
同じ意味の英文を、違う表現・他の語句に置き換えて、わかりやすく述べる練習をしましょう。
文を短くまとめる
本文は情報量も多く、各文も長いので、コンパクトな表現が求められます。
文(主語・動詞がある)を句(2語以上のまとまりで、主語・述語がない)にしましょう。
問題例:Thier visitor numbers decreased …
解答例:a decline in visitors
参考:英検®ウエブサイト 問題形式リニューアルサイト 出題例 解答例
同じ表現は避ける
問題の英文と同じ表現や、自分の書いた解答内での繰り返し表現は避けるようにしましょう。
単語力や文法力をアピールすることにもつながります。
問題例:benefits
解答例:positive effect
問題例:struggle financially
解答例:experience financial difficulties
参考:英検®ウエブサイト 問題形式リニューアルサイト 出題例 解答例
言い換えに悩む場合は、英英辞典や類語辞典を使うのもおすすめです。
対話型AIチャットサービスの要約と比べる
自分なりの要約をした後、対話型AIチャットサービス(ChatGPTなど)で原文の要約をさせ、内容を比べてみてください。
大事なポイントや、言い換えのアイデアを得ることができます。
内容を知らない人に伝える
元の文を読んでいない人でも内容が分かるというのが要約です。
例えば、内容を知らない友人に、どう説明すると内容が正確に伝わるかを意識します。
最後に
変更点も多く最初は戸惑うかもしれませんが、4技能を組み合わせる力が求められていますので、バランスよく学ぶことには変わりません。
みなさんの実力が発揮されることを願っています!
※2024年5月現在の情報に基づきに作成しています。
※最新情報は英検®公式ウエブサイトをご確認ください。
ほぼ日々英語管理人レイジーれいじのおばAuntieです。
現役英会話講師。英検1級。TOEIC975点。れいじの学習を応援中です。
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