英検®2級は、大学受験で英語試験免除とか英語試験への加点とかあるから、合格したいんだけど…これまでしてきた勉強で大丈夫なのかな…
2024年6月2日は、2024年度実用英語技能検定(英検®)の第1回検定です。
受験者の皆さんはもう知っていると思いますが、今回のテストから内容が変更されます。
- どこが変わるのか?
- どう対策すればいいのか?
英検®ウエブサイト 問題形式リニューアルサイトを参考に、特に大きく変更されるWriting 問題の書き方のコツをお伝えします。
※2024年5月現在の情報をもとに作成しています。
2024年度英検® 何が変わる?
簡単に言うと
- Reading【リーディング】問題数の削減(3級は変更なし)
- 2題になる Writing【ライティング】問題
- Speaking【スピーキング】の変更(準1級のみ)
これらの変更に伴い、準2級・3級では試験時間も延長されます。
各級の詳しい変更点については以前のブログを参考にしてください。
2024年度英検®2級の変更点
ライティングは一次試験全体の3分の1のスコアを占めています。
合格するためには、今回リニューアルされたライティング2問が大切だと分かってもらえますよね。
Reading 問題
2級の Reading 問題はこれまでの全38問か31問へと減ります。
- 大問1 短文の語句空所補充問題 3問削除
- 大問3B 長文の内容一致選択 4問削除
大問1の4択文法問題がなくなりますが、Wiritng 問題の増加により、書いて文法力が試されるようになっています。
4技能を使いこなすために文法はさらに重要ですね。
Writing 問題
英作文の問題を1題から2題に増えます。
- 要約(新規追加)
- 意見論述(従来通り)
2024年度 追加 英検®2級 Writing 問題 『要約』
150語程度の英文を読んで、45-55語に要約します。
英検®2級のレベルに合った英文なので、社会性のある内容や生活に関する内容が多いかと予想されます。
『要約』問題が、『意見論述』問題より先に出題されるようです。
英検®2級 Writing 問題 『意見論述』
TOPICについて自分の意見と理由を含んだ80-100語の英作文を書きます。
POINTSという観点が与えられますが、参考にしてもしなくてもどちらでもいいです。
リニューアルされた『要約』の目標時間は約15分といったところでしょうか。
『意見論述』は約20分を目途に取り組んでみましょう。
リニューアルされた『要約』問題について徹底解説
採点と配点
解答は4つの観点で採点されます。
- 内容 … 要約になっているか
- 構成 … 各段落の組み立てや流れを分かりやすく表現できているか
- 語彙 … 英検®2級(A2-B1)にふさわしい単語を使えているか
- 文法 … 意味が通じないような間違いはないか
各0-4点で採点されれ、満点は16点です。
解答欄外は採点されません。
解答が要約になっていないと判断された場合は0点となります。
要約とは?
元の文章から大切な点(要点)を抜き出し、自分の言葉でまとめること。
文字数を減らすために英文を削るのではありません。
そのまま写してもダメですよ。
『要約』問題の3ステップ
- 文章を読んで、内容を把握する
- 段落ごとの要点とキーワードを抜き出す
- 自分の言葉でまとめる
☞ 詳しくは『要約』問題書き方のコツで解説します。
『要約』問題のポイント
英検®ウエブサイト 問題形式リニューアルサイト 出題例によると、英文を読んで45-55語を目安に要約するという指示なので、50語を目指して書いていきましょう。
第1段落:10語でまとめる
第2段落:20語でまとめる
第3段落:20語でまとめる
各段落(3-5文)から1-2文ずつ英文を作るイメージでOKです!
『要約』問題の書き方のコツ
コツ①:文章を読んで、内容を把握する
文章全体を読み、筆者が伝えたいメッセージは何かを探しましょう。
全体の内容を把握するためにも、各段落を注意深く読むことも大切です。
英検®ウエブサイト 問題形式リニューアルサイト 出題例によると以下のように文章が展開されていました。
第1段落:文章のトピック
第2段落:利点や賛成意見
第3段落:マイナス面や反対意見
各段落の最後にトピックセンテンス(最も述べたいこと)がくることが多いので、最後まで目を通しましょう。
各段落の最初と最後を読めばいいと教わった人は気をつけて!
力を正確に測るため、段落の最初と最後を読むだけで内容が分からないようになっています。
コツ②:段落ごとの要点とキーワードを抜き出す
各段落にはそれぞれの大切な意味が含まれているので、重要なポイントを必ず盛り込みましょう。
- メリットばかりで要約してはダメです。
- 第1段落と第3段落だけをまとめるなどはダメです。
重要な部分には下線や印を付けるのがおすすめです。
英検®ウエブサイト 問題形式リニューアルサイト 出題例によると、第2段落では、『例①数学や科学を学べる』と『例②外国語を学べる』とルームメイトから学べることが書いてあります。
前半の some students と 後半の other students で、異なる内容が書かれているので、細かい情報カットしながら書きましょう。
コツ③:自分の言葉でまとめる
具体的な表現を抽象的な表現にまとめていきます。
文章で書かれている内容の共通点を探して、大きなグループにするイメージですよ。
『具体的』例:どら焼き、大福、ようかん
『抽象的』例:和菓子
元の文:睡眠時間がとれない。掃除に時間がかかる。
まとめ文:ルームメイトの迷惑になる。
参考:英検®ウエブサイト 問題形式リニューアルサイト 出題例 第3段階
要素2つをまとめる力を試されているのが『要約』問題です。
such as などを使って、具体例を続けて書くこともできます。
コツ④:特に大事にしたいディスコースマーカー
ディスコースマーカーは『つなぎ言葉』と言われますが、英文の流れを示す『目印』のことです。
- therefore
- in addition / additionally
- but
- yet
- however
- despite
- on the other hand
- on the contrary
- as a result
これらのディスコースマーカーを見逃さないように読みましょう。
英検®ウエブサイト 問題形式リニューアルサイト 出題例を見てみると、第2段落では利点の話でしたが、第3段落の始めに On the other hand があるので、欠点の話かなと仮定して読むことができます。
また、要約する時に使うことで、文章が読み取れたうえで、論理的な展開で書けていると評価されます。
英検®では問題用紙に書き込んでもいいので、見つけたら〇や下線などの印を付けるといいですね。
対策
言い換え(パラフレーズ)の力を磨く
同じ意味の英文を、違う表現・他の語句に置き換えて、わかりやすく述べる練習をしましょう。
元の文例:on the other hand
言い換え文例:however
元の文例:rarely
言い換え文例:seldom
元の文例:Cell phones should be banned in the classroom.
言い換え文例:Allowing cell phones in the classroom is not a good idea.
対話型AIチャットサービスの要約と比べる
自分なりの要約をした後、対話型AIチャットサービス(ChatGPTなど)で原文の要約をさせ、内容を比べてみてください。
大事なポイントや、言い換えのアイデアを得ることができます。
内容を知らない人に伝える
要約や言い換えと考えると難しく聞こえますが、例えば、内容を知らない友人に何と伝えるかを考えてみるのがオススメです。
どう説明すると内容が正確に伝わるかを常に意識します。
実際に話せる機会があるとさらにいいですね。
要約苦手…小学生に伝えるにはと考える
分かっているけど難しいと感じる人は、小学生に伝えるならば、どんな日本語を使うかを考えてみましょう。
シンプルな言葉を選んで書くことができます。
まとめ
変更点も多く最初は戸惑うかもしれませんが、4技能を組み合わせる力が求められていますので、4技能をバランスよく学ぶことには変わりません。
今回の内容が少しでも助けになればと願っています。
※2024年5月現在の情報をもとに作成しています。
ほぼ日々英語管理人レイジーれいじのおばAuntieです。
現役英会話講師。英検1級。TOEIC975点。れいじの学習を応援中です。
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