“parasocial”とは?心理学とネット文化
“parasocial” は一方的な感情的結びつきを指す英単語で、もともとは、テレビ時代に視聴者が出演者に抱く擬似的な親近感を説明するために使われました。
現在はSNSと会話型AIの普及で発信者と受け手の接点が増え、一方通行の関係が日常化・可視化され、2025年には流行語として注目を集めました。
テイラー・スウィフトの婚約に対するファンの強い一方的反応は、この現象を象徴する代表例です。
リアル英会話から学ぶ英語フレーズ
2025年の流行語 “parasocial” について、ネイティブの会話を聞いてみましょう。
まずは、スクリプトを見ずに耳だけで内容を捉えてみてください。
ダイアログスクリプト

【音声+ダイアログを使った英語トレーニング法】に関してはコチラをご参照ください。
日常で使える英語フレーズ集
emotional
Fans were very emotional online.
emotional
感情的な、感情に関する
人や反応を形容するときに使う言葉です。
“emotional” は感情的であって、「楽しい」という意味ではありません。
喜び・悲しみ・怒りなど、あらゆる感情に使えます。
He gave an emotional speech at his sister’s wedding.
彼は妹の結婚式で感情のこもったスピーチをしました。
Why so much fuss?
Why so much fuss?
Why so much fuss?
なんでそんなに大騒ぎするの?
本来は “Why is there so much fuss?” の形ですが、 “is there” が省略されて口語的に短くなった表現です。
誰かが小さなことを大げさに扱っているときに使います。
“fuss” は「怒ること」ではなく、「騒ぎ・面倒」というニュアンスです。
Why so much fuss about a simple mistake?
ちょっとした間違いで、なんでそんなに大騒ぎするの?
英語ではbe動詞や主語を省略して、カジュアルに言うことがよくあります。
見出しやSNS投稿などでもよく見かける表現です。
parasocial
It’s partly parasocial.
parasocial
一方的な(片側だけの)社会的関係
特にファンが芸能人や配信者に抱く、知り合いのように感じる関係を指します。
“parasocial relationship(パラソーシャル・リレーションシップ)” はよく使われ、相手が自分を知らない点で友達関係とは異なります。
ネット文化や心理学の文脈で頻繁に登場し、SNSや配信者との関わりを説明する際に役立つ言葉です。
Many fans develop parasocial relationships with YouTubers.
多くのファンは YouTuber と一方的な関係を築きます。
What does that mean?
Parasocial? What does that mean?
What does that mean?
それはどういう意味?
単語や表現の意味を尋ねるときに使う定番フレーズで、英語学習者が会話で役立てやすい表現です。
What does “fuss” mean in this context?
この文脈で「fuss」はどういう意味ですか?
“What means that?” は誤り。必ず “What does + 主語 + mean?” の形にします。
one‑sided
It’s a one‑sided relationship.
one‑sided
一方的な、片側だけの
関係や議論に対して使う言葉です。
片側の物理的な意味だけでなく、不公平な関係を示す場合にも使われます。
ネイティブは「片寄った」「公平でない」というニュアンスでよく用います。
The debate felt one-sided because only one opinion was heard.
その討論は一方的に感じられました。なぜなら一つの意見しか聞かれなかったからです。
public figure
You feel connected to a public figure through their videos and posts, even though they don’t know you.
public figure
公人、有名人、社会的に知られている人物
政治家、芸能人、インフルエンサーなどに使われます。
“public figure” は、有名人よりも広い概念で、社会的責任や影響力を持つ人物を指します。
As a public figure, she has to be careful about her words.
公人として、彼女は自分の言葉に注意しなければなりません。
“figure” = 数字 と混同しないよう注意しましょう。
【celebrity】主に芸能人やエンタメ業界の人を指す「有名人」。
【public figure】もっと広い概念。政治家・活動家・学者など「社会的に注目される立場の人」も含む。
treat
Some people treat AI like a friend.
treat
扱う
“treat … like ~” は、カジュアルで比喩的に「…を~のように扱う」と表現するときに使われます。
“treat” 単体では「扱う」「治療する」「ごちそうする」など幅広い意味を持ちますが、そこに “like” が加わることで、対象を比喩的にその役割や立場に近づけて扱うニュアンスが生まれます。
Don’t treat me like a child.
私を子どもっぽく扱わないで。
It can be.
Michael: That sounds risky.
Linda: It can be.
It can be.
そういうこともある/そうかもしれない
相手の意見に部分的に同意するときに使う短い返答です。
「必ずそうだ」という断定ではなく、「状況によってはそうだね」という柔らかい同意。
ネイティブが会話でよく使う自然な表現です。
Learning English is hard. — It can be.
英語を学ぶのは難しいね。— そうかもしれないね。
keep someone’s distance from …
I’ll keep my distance from fan drama.
keep someone’s distance from …
…から距離を置く、近づかない
人間関係や危険な状況を避けるときに便利な表現です。
距離を置くという物理的な意味だけでなく、心理的・社会的な距離を示すこともあります。
It’s wise to keep your distance from toxic people.
有害な人とは距離を置くのが賢明です。
“keep distance” は不自然で、必ず “from” をつけて使います。
fan drama
I’ll keep my distance from fan drama.
fan drama
ファン同士の騒ぎ、SNSでの争い
ネット文化でよく使われる表現です。
“drama” は「演劇」ではなく、ここでは 「騒ぎ」「揉め事」 の意味です。
Fan drama often starts on social media.
ファン同士の騒ぎはしばしばSNSで始まります。

Auntie
“fuss” や “drama” は日常会話で頻出し、ネット文化を理解するうえで重要な語彙です。
音声+字幕付きダイアログを使った英語トレーニング法
このトレーニングは、短時間でも効果的に英語力を伸ばしたい方におすすめです。
音声+字幕付きのダイアログを活用することで、リスニング・スピーキング・語彙力を同時に鍛えることができます。
- 意味チェック(語彙インプット)
新しい単語やフレーズをピックアップ
ノートにまとめて、例文と一緒に覚えると定着しやすい - ロールプレイ(5〜8分)
スクリプトを見ながら、登場人物になりきって音読
感情やイントネーションを意識すると、スピーキング感覚が身につく
余裕があれば、シャドーイング(音声を追いかけて発話)にも挑戦! - 音読(2〜3分)
音声に合わせて発話練習
英語のリズム・スピード・発音を体で覚える
短時間でも毎日続けることで、自然な英語の感覚が定着します。
今回紹介しているダイアログには音声と字幕が付いているため、このトレーニングにとても適しています。
お気に入りのダイアログで練習すれば、楽しみながら英語力アップにつながります!
英単語クイズ
クイック復習クイズ!次の文の空欄に当てはまる語句を、下の選択肢から1つ選んでみましょう。

答えは ☞ コチラ
最後に
“parasocial” は時代を映すキーワードであり、英語学習にも役立つ重要な語彙です。
今日学んだ表現をぜひ日常の会話やSNSで活用してみてください。

ほぼ日々英語管理人レイジーれいじのおばAuntieです。
現役英会話講師。英検1級。TOEIC975点。れいじの学習を応援中です。
音読さん | 音声読み上げソフト https://ondoku3.com/ja/


