Word of the year は英語版の流行語大賞?
12月になると、英語の辞書サイトが、その年の最も重要な言葉や表現を「今年の言葉」として選びます。
日本の「流行語大賞」のようなものですね。
Word of the year / Word(s) of the Year
今年の言葉、今年の流行語
【省略】WOTY / WotY
選ぶ基準
選ぶ基準は各サイトによって異なりますが、主に以下の基準で選ばれることが多いようです。
- その年の気風に合っているか
- 国民の関心を反映しているか
- 注目度は高かったか
- 文化的に重要な言葉か
- 今後も使われる可能があるか
- 使用頻度が多いというデータがあるか
- SNSを通して送られた意見も考慮する など
ニュースや文化的な出来事を反映している言葉・表現も多いので、国(辞書の会社)によって、変わってきます。
各社・ウエブサイトの Word of the year
今ブログでは、主要な辞書サイトが選んだ 2024年 WOTY(流行語大賞)を5つ紹介します。
polarization
polarization
【名詞】極性化、(社会や経済の)分極化、格差の広がり
ある集団や社会の意見、信念、利害が、もはや連続的な範囲ではなく、対立する両極端に集中している状態のことを指します。
2024年の米国大統領選挙でよく聞いた言葉で、有権者の間、政治的・文化的、アメリカと世界の『分断』を表現するために使われていました。
brain rot
brain rot
【名詞】脳腐敗
人の精神状態や知的状態が悪化することです。
インターネット上、特にSNSで、低品質・低価値な内容の過剰摂取によって現れる悪影響を指します。
2023年から2024年にかけて、使用が頻度の増えた英単語です。
インターネット辞書の『英辞郎』『Weblio英和和英辞典』には、意味がまだ掲載されていませんでした。(2024年12月20日現在)
manifest
manifest
【動詞】視覚化や肯定化などの方法を用いて、願望を現実に変える
manifest は本来「(気持ち・態度・考えを)明らかにする」ですが、最近の使われ方は少し異なります。
実践的なテクニックを使い、自分の望みが実現することを想像し、そうすることで実現可能性が高くなるという意味です。
アスリート、起業家、インフルエンサーなどが、「 manifest したことで何かを達成した」と言うと、科学的な証明はなくとも、この方法の説得力が増しますよね。
政治の世界で使われる「マニフェスト」は「宣言(書)、声明(書)」です。
demure
demure
【形容詞】(人の外見や振る舞いが)上品で洗練された
SNSのトレンドになった単語です。
☟詳しくは以前のブログを参考にしてください。
brat
brat
【形容詞】(人が)自信に満ち、独立心が強く、遊び心にあふれた態度をもっている
Charli XCXのアルバム『 brat 』から話題になった言葉です。
個性的で気楽な態度、楽しいことが好きで生意気な一面もありつつも、従来の期待や規範を気にせず、自由に自分を表現したり、挑戦したりする人のことです。
brat は本来ネガティブな意味の英単語ですが、褒め言葉として使われています。
Charli XCX によって、大胆で反抗的、自由奔放な態度も、自身の満ちた肯定的な意味として捉えられるようになりました。
brat(主に子どもに対して)行儀の悪い、手に負えない
最後に
英語版の流行語大賞はいかがだったでしょうか?
以前から存在する単語も、時代に合わせて意味が変わっていくのですね。
新しい単語は辞書に掲載されていない時は、映像などを参考に想像してみるのも面白いですよ。
ほぼ日々英語管理人レイジーれいじのおばAuntieです。
現役英会話講師。英検1級。TOEIC975点。れいじの学習を応援中です。
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